category: その女、危険性。  1/3

スポンサーサイト

No image

  •  closed
  •  closed

その女、危険性(十三話)

十三話 散らかる性  行為をともなう奴隷としての陽子。心の部分で支配する明江。そして身も心も、行為のあるなしにかかわらず、捧げ、捧げられる相手としての孝行。私の愛が錯乱している。ああ、まただ、また私は化け物になっていく。  紀代美には、どうしようもないもう一人の自分が蠢きだしている自覚があった。だから私は他人を遠ざけ暗い女と思われていたかった。過去の私と同じ轍は踏みたくない。そうなったときの私は怖い...

  •  closed
  •  closed

その女、危険性。(十二話)

十二話 多重する禍根  得体の知れない悪魔的な力に犯されたという確かな記憶が明江の中に残っていた。裸身に何かがからみつく寒気と怖気、そして超常的な快楽の折り重なった性の記憶。股間に太い何かをくわえこんだ感覚が残っているのに、ハッとして目覚めたとき、明江は何事もなかったように黒い下着を着たまま、全裸の浅里、全裸の佳衣子に左右から寄り添われ、ホテルの大きなベッドに眠っていた。時刻は深夜の一時になろうと...

  •  closed
  •  closed

その女、危険性。(十一話)

十一話 憑き物  明江と紀代美の関係の中で、明江にとってのSかM、紀代美にとってのSかM、そして女同士の性関係も、それらは行為ではなく心の置き所の問題だった。あるとき責めて心地よく、しかしあるとき責められて心地よく、あるとき同種の性器に安堵する。心のねじれのようなものを解消しようとする切ないまでの愚行。それは誰にでもあるもので良心の呵責と言ったりする。  その夜の二人は互いにSとMを交差させるように...

  •  closed
  •  closed

その女、危険性。(十話)

十話 磨りガラスの夜  妻にとっての夫との性。明江にとってのそれは不満があると言えるほど冷えた夜でもなかった。営みが減ったというのも、付き合って一年、結婚から二年を経た夫婦の落ち着きであり、穏やかに確かめ合う夜とでも言えばよかったのだろう。  妻に対してまっすぐ愛を向けてくれる夫。抱かれていて妻は、この人を捨てていいものかと考える。夫婦としては無難に、もう一人の私として解放されるといった都合のいい関...

  •  closed
  •  closed

その女、危険性。(九話)

九話 新たな土壌で その同じ金曜日。明江が佳衣子のマンションに乗り込んだ時刻のこと、福地紀代美はふらりとドライブに出ていた。今夜は明江がいなく陽子もまた旦那が家にいて動けない。このところマンション内で女同士の特異な関係ができていたが、それまでの紀代美は孤独を楽しむように生きていた。  呪詛という恐ろしい力を持って人心の裏を知ってしまうと、孤独はむしろ解放される時間となるもの。思い立ってふらりと出る...

  •  closed
  •  closed
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。