快感小説

流砂(三話)

でも、一馬さんとはそれきりになっていた。それはそうよね、会社
を訪ね る以外、互いに連絡先も知らないし、もともと他人なんです
もん。それよ りも独り立ちしたヘルパーとしての毎日が充実してい
た。
そんな矢先、知り合いのおばさんからそのお話をいただいた。住み
込みのホームヘルパー。寺西家。経験はいいから熱意のある若い
方がお望みらしい。
そう言えばあの方も寺西さんよね・・・そんなことをふと考えながら、
お話だけは聞いてみようとお宅へ伺ったわけですけれど。

寺西の家は、百二歳になられる大旦那様、そして物腰がやわらか
で品のある奥様。東京都下の郊外とはいえ、お庭が広く、部屋数も
いくつあるのか知れないほどの凄いお屋敷・・・私への待遇も最高
だったわ。
でも住み込むとなると、いまのところにお勤めしながらというわけに
はいかなくなる。アパートだってほとんど無駄だし、自由がなくなる
気もするし・・・。

お屋敷へ伺ったのは、その日の仕事を終えた夜だった。奥様とお
話しさせていただいてしばらくした頃、廊下を歩く気配がしたのね。
足音が重くて男性だってすぐにわかった。私がそれを気にすると、
奥様が微笑まれておっしゃられたの。
「息子ですのよ。仕事から戻ったみたい」
「あ、はい、そうですか」
「ええ。ちょっと呼びましょうね。あなたには家族を観ておいて欲し
いから。 一馬さん! 一馬さん、ちょっとこちらへ!」

(え・・・一馬さん・・・それってもしや、寺西一馬さん?)

応接のドアが開き、私も彼も、ただただ目を丸くするだけだった。
あの方のご自宅で働ける・・・決心がついたのは一馬さんのあの
笑顔を見たときだったわ。

けれども、なぜか一馬さん、少しは笑ってくれたけど、それからは
風向きがおかしくなったの・・・。
「母さん、この方はダメですよ、いけません。だいたい、いつまで
あんな爺さんの勝手にさせるのか。おかしいですよ母さんも」
「そう言うけれどね・・・そうね、そうかも知れないわね。こんなこ
とは私で最後にしないと・・・」
空気が一気に萎んでしまった。それからは、しばらく無言。
何かある・・・このお家には何かある・・・。

「あのう奥様・・・何かご事情でも?」
「うむ、ちょっとね。普通じゃないんだ、この家は」
私の問いに一馬さんが応じてくれた。
「知らない方がいいと思う。奥山さん、わざわざ来ていただいて
申し訳な いが、この話はなかったことにしてください」
奥様は悲しそう・・・一馬さんは寂しそう・・・。ううん、奥様なんて
どうでも よかった。私の騎士、一馬さんが困ってるって思ったの。
「聞かせてください、ぜひ」

奥様が何かを言いかけたとき、一馬さんがおっしゃられたわ。
「もしも我が家に住み込むのなら・・・言うならば・・・」
一馬さん、苦しそうに息を殺して溜息をつかれたわ。
「言うならばサディストか、それでもなければマゾじゃなければ
つとまらな い。変態なんです、ウチの祖父」
私は声が出なかった。そんな様子に、奥様がおっしゃられたの。
「それはそうかも知れませんけど、マゾと言ってもひどいことを
されるんじ ゃないんですよ。お義父様ご自身がマゾヒストです
からね」
そしてその奥様の言葉を、一馬さんがぴしゃりと封じた。
「母さん、もういいって、そんなこと彼女にできるはずがないだ
ろう。もしも彼女が承諾してくれたとしても、僕がそうはさせたく
ないんだ」
「だっておまえ・・・いまのままじゃお義父様があまりに・・・」

息をするのも苦しい空気がよどんでいたわ。

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