Miyulielle 終話(歩きだした女)

からだが私を裏切ることほど悲しいことはないのよね。
目に映るもののすべてが、あの頃と少しも変わっていないのに、
私を見る周囲の視線が変わってくるの。素足で穿くミニスカートが
気恥ずかしく思えてきて、海でもビキニなんて着れなくなって、
女はいつか女の自分を忘れてしまう。私もそうだわ。
お洒落をして、下着なんかに気を使い、お化粧も念入りに。
でもね、一切の飾りを剥ぎ取った裸の私の変化には、
誰よりも私自身が落胆している。乳房はしぼんだ。
おなかの妊娠線は消えてくれず、隠せるところはいいけれど、
手を見ると・・・悲しくなってしまうのね。

けれどマリ男は、それを誇れと言ってくれる。
朽ちていくのは誰しも同じですけれど心が朽ちたら終わりだと。
裸になることの羞恥にしても、若い頃とは質が違う。
性への恐れでも護身への本能でもなく、隠せるものなら
隠しておきたい、ただそれだけの恥ずかしさ。

加齢というかさぶたをマリ男が剥がした。そしたらそこから
赤ちゃんみたいに純粋な心が生まれた。ミユリエルという女。

セフレができたわ。深い深い快楽を分かち合える男たち。
まっすぐに私めがけて向かってきてくれるなら、私は素直に
脚を開ける。一度きりの人もいた。それでもね、たった
一度きりなのに、愛の本質を貪るようなセックスができるのよ。

私とミユリエル、二つの人格のどちらをも愉しめる女になれた。


うふふ・・・いまね、イクための自慰ではなくて、ミユリエルを
可愛がってやるためのオナニーの気怠さをひきずって、
少し前のブログの記事を読んでます。
mariさんとマリ男の会話がおもしろいわ。うふふ・・・なるほどね。


【コメント:8-07-AM8:58 mari】
>歩いた後に蜜のしずくが垂れてるような・・・。
すごいお言葉・・・涙が出そうな気がします。
マリ男さん、あなたにとって
ミユリエルさんは、いったい何なのでしょうか。


【コメント:8-07-PM1:19 マリ男】
作品ですね。宝ですし。


【コメント:8-07-PM7:41 mari】
作品ですか・・・わかる気がしますわ。
でもマリ男さん、そうして完成した
あなたの作品は、あなたのモノなのかしら?


【コメント:8-07-PM10:07 マリ男】
いえいえ、とんでもない。
ミユリエルはミユリエル自身のものです。
絵画がいつまでも作者の手許にあっては
絵だって可哀想だ。そうは思いませんか。


【コメント:8-07-PM11:17 mari】
あなたの大切な作品をどなたかに奪われても?


【コメント:8-08-AM0:23 マリ男】
それはミユリエル自身が歩き出しただけのこと。
作品は、それを持つにふさわしい人のところへ
行くべきだと思うのですよ。
たとえ一時でも、一度きりでも、
抱かれる相手はミユリエル自身が決めること。
恐ろしく高いハードルを彼女は持ってますからね。
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