快感小説

蒼い月~ディープランナー(十五話)

 戸崎は携帯で話す。
「急なんだが今夜いいかな? おーおー、いいかい?
おし、わかったー、じゃあ頼む」
 電話を切って美由起に向かって親指を立てる。
「えっ?えっ?」
「いいからついて来い。一風変わったところへ連れて
ってやるからよ。ふっふっふ」
 キューンと女心が軋むよう。相手は野獣。それにハ
ーレー。やっぱり怖い。
 昼を済ませて一時間ほどが過ぎたとき美由起の携帯
が鳴った。パンク修理が終わった。予定したより三十
分ほども早い。時刻は三時半だった。
「ケツについて来いや」
「どこへ? どこまで行くの?」
「豊田ジャンクション目指すんなら通り道だ。黙って
ついて来い」
 で、バタバタバタッ! 悪魔の音が今度は前から流
れて美由起を揺さぶる。美由起のペースよりもかなり
速い。誰かに合わせて走るということも滅多になかっ
た。それだけでドキドキするしスピードも怖かった。

 美濃関JCTから東海環状。豊田JCTへとつながる分岐
である。途中で一度トイレ休憩。美由起はひぃひぃ言
っていた。
「ねえ速いよー、怖いよー」
「そうか? なら、ちっと落とすか。もう少しで着く」
「どこ行くつもり?」
「美濃土」
「はい?」
「いいから行くぞ、暗くなる」
 ひるがの高原からかなり飛ばしたつもりだったが、
夏場ではなく陽は短い。ヘッドライトを点けてふたた
び走る。

 東海環状、土岐南多治見インター。高速を降りてか
ら、ほんのわずか市街地を走ったが、ハーレーはどん
どん山へと入っていく。やがてセンターラインもなく
なってクルマがすれ違えないほどの山道に。すでに夜。
美由起はこれほどの山道を走ったことがなかった。
 それでもまた表通りで、二叉路を逸れてからは舗装
さえもなくなった。砂利道なんてはじめてだ。スピー
ドは出ていない。でも泣きそう。バイクが振られてふ
らふらだった。
 夜の森を背景に平屋の小屋が現れた。山小屋ふうの
三角屋根の木造なのだが壁面の下半分ほどがコンクリ
ート。倉庫のようでもあったが建物は大きくはなく、
それ自体は新しかった。小屋の前の空き地にハーレー
が突っ込んでいく。バイクを並べて停め、ヘルメット
を脱ぐ。
「さあ着いたぜ」
「ここ? ラブホじゃなく?」
「ふっふっふ、そうさここだ、いいから来いや」
 建物の横にアルミのドアがついていて、赤く四角い
郵便受け。その郵便受けの中にキイが置いてある。
「ほれ見ろ、こうして用意してくれてるわけよ」
 千尋がドアを開け、先に入って明かりをつける。床
全面がコンクリートの空間で、ちょうど魚の養殖池を
コンパクトにした感じ。コンクリートが升のように仕
切られていて、赤いの黒いの白っぽいのと色の違う土
が分けられて盛られてあった。

「美濃土って言っただろ」
「ああ粘土?」
「そうだ。こうしてあっちこっちの産地へ行って土を
もらう。ここは昔からの付き合いでな。陶芸仲間が夫
婦でやってる。多治見は有数の粘土の産地よ。まあダ
チだからよ、ときどき覗いてホテル代わりに泊まって
ら」
 ぴーんとした緊張をはらむ千尋にとっての仕事場を、
美由起は見回していた。しかし千尋は美由起の白い革
ジャケットの背を押して奥へと追い詰める。
 そこには横長の八畳相当ほどの部屋があり、その奥
が浴室だったのだが、風呂場も作業場の風呂そのもの。
浴槽は小さくシャワーヘッドが二つ並ぶ白いタイルの
流し場がある。部屋そのものは畳部屋だが和室の造り
ではない。まさに作業場の仮眠室といった感じ。板壁
には作業服が二着、ハンガーに無造作にかけられてあ
って、テレビすらない。

 しかし大きな冷蔵庫。千尋は真っ先に冷蔵庫を開け
て中を覗き、ありがとよと言うように笑いながら片手
で拝む素振りをした。
「何? 何が入ってるの?」
 中を覗くと山ほどの缶ビール、つまみのチーズ。
「飲むの?」
「いいや、こっちさ」
 ドアポケットに大きな白いガラス瓶。二リットルの
牛乳だった。パックでもペットでもない、いまどきガ
ラスの大きな瓶だ。『牧場のミルク』とラベルが貼っ
てある。
「えー? 牧場(ぼくじょう)のミルクなんだね?」
「マキバだよ! おまえなー、ちっとは漢字に気を使
え。城端(じょうはな)を『しろはし』だもんなー、
あっはっは!」
 美由起はちょっとスネて笑う。
「俺はこれが好物でな。ここのカミさんの実家が牧場
やってる。こいつは生乳だぜ」
 言いながら千尋は大きな瓶の口をひねって開け、流
しに伏せられてあったコップになみなみ注ぐと美由起
に差し出し、自分のコップにもなみなみと注ぐ。
「うわっ美味しい! 濃くて美味しい!」
 美由起の眸はキラキラしていた。つくづく面白い男。
見た目とやることのギャップがたまらない。ぐいぐい
惹かれていく女心を感じていた。  

 そして揺らぐ心を感じたとたん激しい性欲が衝き上
げた。性器が勝手に反応している。コップのミルクを
飲み干すと、美由起はヒゲもじゃの男の頬にキスをし
て、ライダースーツを脱ぎにかかる。
 ジャケット、パンツ、インナーウエア、今日はブル
ーのブラとパンティ。千尋の目を、性欲に据わった牝
の眸で見つめたまま躊躇なく全裸。そして美由起は、
革ジャンを着たままの野獣の胸に体当たりですがりつ
く。
「いろいろありがと。千尋って好き。ハァァ、ねえ抱
いて。ハァァ、どうしていいかわからないの。もうど
うしていいかわからないの」
 牝の息が上がっていた。
「俺だってわからねえ」
「は?」
「おまえスッパ。俺って革ジャン。この状況どうすん
の?」
「バカね。もうバカーっ!」
「あっはっは!」

 いきなりガツンと来る抱擁。野獣の眼。体つきの格
が違う。大木にすがる感じ。ひったくられて首が揺れ
たほどの抱擁。
「望みどおりワイルドに行こうじゃねえか」
「えっえっ!」
 手首を持たれ、もの凄い力で引きずられるように、
シャワーとは反対側の冷蔵庫の前を通過して、そした
らそこはトイレだったが、その横にもう一枚のアルミ
のドア。千尋は黒革の上下を着たまま。美由起は素っ
裸で夜の森へと引きずり出される。
「あぁそんなぁ、嫌よ、ねえ嫌ぁぁ!」
「声を出すな、人が来るぞ。ほら歩け!」
 
 SM? 恐怖だった。怖くて怖くて、なのに一瞬に
して性器が濡れる。全身に鳥肌。夜の森は冷えて来て
いる。なのに燃える。目眩がする。いまにもイキそう。
「ねえ千尋、やさしくして、怖いの、ねえ怖いの」
 乳房とデルタを隠して歩く。尻を撫でられピシャピ
シャと嬲られながら。森の奥へとのびる細い道を二十
メートルほども素っ裸で引き立てられて、道のはみ出
す大木をつかされて、尻を上げて脚を開く。軽が一台
やっと通れる道だったが、ほぼ道の上。
 尻の下に大きな手が滑り、太い指の陵辱が尻の奥底
へと忍び込む。大木を抱きながら尻を振り立て、意識
がふっ飛ぶ。こんなところでよがれない。声を噛んで
殺していた。
 グッチャグッチャと牝の性器が濡れ狂い、よくてよ
くて尻肉がブルブル震える。

 狂いそう。狂ってしまうと美由起はもがく。

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