快感小説

蒼い月~ディープランナー(十九話)

 翌朝も抜けるような空だった。ツイていた。関越に乗
ってからずっと空がいい。初日だけ寒かったが二日目
三日目と春のような陽射し。
 しかし美由起の心は曇っていた。本山と再会したと
きから夫に対して残酷な判断を下そうとしている。わ
かりきっていて、たった独りでバイクに乗った。体を
汚して欲しかったのかも知れない。直哉にも千尋にも、
行きずりの関係でめちゃめちゃに犯されたい。汚れて
しまえば、私はあなたにふさわしくない淫乱なんです
と離婚を迫ることもできただろう。
 旅の終点が近づくにつれて裂けるような痛みを感じ
た。

 豊田JCT。岡崎、豊川、三ヶ日、浜名湖と、はじめ
ての土地がのろまな風となって通過した。SAやPAのた
びに停まってぼーっとしていた。相良牧之原で軽く食
べた。千尋、裕美、それから直哉との夜が夢のようだ。
わずか三日で家を出たときの私とは精神状態が違う。
セックスへ攻め込む。愛を待たないということだ。愛
を向けて接すれば愛は向こうから寄ってくると思い知
った。
 電話した。
「え、いま静岡?」
「仕事だったんだが、もう済んだ。この後オフだよ。
駅まで来いや」
「だって知らないし」
「インター降りたら右。高層ホテルを目指せばいい。
ホテルの表が駅だ」
「わかった、すぐ出るから」
 本山の声。涙が出そうなほど嬉しかった。

 静岡はインターを降りると左右どちらか。右へ出る。
はじめての街を走る不安。しかしすぐに背の高いホテ
ルが見えた。たいした距離じゃなかった。駅前のパー
キングにバイクを置いてライダースーツの姿で歩く。
街中で女のバイク姿は浮いていた。
 高層ホテルのすぐ表が駅。知らず知らず小走りにな
っている。パンティの奥底が熱を持って濡れてきてい
る。やっぱり好き。彼が好き。
 駅。広場のような造り。右に改札、左にさまざま店
舗のスペースが。本山を探す。泣きそうな気分になる。
 パァン。
「きゃっ!」
 いきなり尻を叩かれた。
「よっ!」
「うん! 逢いたかったー」
 人目がなければ抱きつきたかった。鼻がムズムズ。
たった独りのロングランが、じつは怖くてならなかっ
たことを思い知る。直哉のときも千尋のときも、ほん
とは怖くて震えていた。愛のないセックスに溺れるこ
とが怖かった。
 時刻はそれでも二時すぎだった。のんびり走っての
んびり休んでこの時刻。そのときだってこの場に彼が
いてくれたらとどれほど考えていただろう。

 夫の姿が吹っ飛んだ。顔さえ思い出せないほど吹っ
飛んだ。直哉も千尋も、はじめてのレズだった裕美の
姿も鮮明なのに、夫の顔だけ残っていない。消そうと
している。意識して消そうとしていると美由起は思う。
 チェックインにはまだ早い。ジーンズに作業着姿の
本山に、バイク姿の女が絡みついて街を歩く。
 駅から放射状にひろがるストリート。カフェ。何か
を飲んだ記憶はあったが、すべてのことがどうでもよ
かった。
 この人との対比の中で刻んだ景色。もしも彼が消え
てしまえば意味がない。この人だ。愛していると美由
起は確信できていた。
 ホテル。目印にした高層ホテルとは駅を挟んだ反対
側にある大きなホテル。持ち込んだのはバイクに縛り
付けてあった黒いキャリーバッグだけ。スウェットし
かない。これほど綺麗なホテルなのに着るものを持っ
ていない。この次きっと変身して街を歩きたい。彼と
の時間を行く先々に刻みつけて大事にしたい。

 ダブルルーム。

 美由起はライダースーツを毟るように脱ぎ去ってブ
ルーの上下。千尋の前では全裸になれて挑戦したのに、
本山が相手だと下着になるのが精一杯。けれどそのと
き本山は上着を脱いでいただけで服をそっくり着たま
まだった。
 あっと言う間の脱衣。女心がもがいている。炎を上
げて燃えている。
 女だけが下着姿。美由起は目を丸くする本山を明る
い窓際に追い詰めて、ガラスに手を着き、壁ドンの勢
いだった。窓ドンか?
「お、おい、どうした?」
「真司が好き、どうにでもして」
 眸がイッてると真司は思う。息がハァハァ、女豹の
ようにいきり立ち、襲われそうな気がしていた。
 美由起は迫る。
「言って」
「何を?」
「いいから言って。ううん、言わなくていい、私が言
う。そうよ、私が言うんだから!」

 鬼気迫る美由起。しかし真司は、いまにも折れそう
な美由起の気持ちを察していた。
「あぅ!」
 下着だけの美由起のパンティに真司は手荒く手を突
っ込んだ。毛の奥が狂っていた。漏らしたようにヌラ
ヌラだった。グチュリと鳴いて指を飲み込む牝の穴。
「俺んところへ来い」
「あぁーっ! はいっ! ぅにゃぅ」
「はー?」

 気づいたときベッドにいた。素っ裸で素っ裸の真司
に抱かれて、ノビていた。
「ったく、俺が何したよ? いきなりイクな」
 涙があふれた。胸にすがって、胸を叩いて甘えて泣
いた。自分でも狂ったとしか思えないほど体が震え、
抱かれているだけなのにアクメ寸前。

「抱いて真司。でも下で」
「下で? ベッドのか?」
「それかお風呂で。あたしきっと潮噴いちゃうから」

 真司は笑った。しかし美由起は少しも笑わず、男の
体にむしゃぶりついて、穏やかに萎えていた真司をし
ゃぶりたおした。

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