快感小説

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新・如月夜叉(十四話)

十四話~お燕の怒り


 江角、嵐、そして大柄で見るからに恐ろしげなお涼に囲まれて、人けの失せた宵闇の中、後ろ手に縛り上げられた若いくノ一は引き立てられた。舌を噛ませぬようにと丸棒を噛まされた猿轡もそのままに。
 屋敷に戻り、さらにお菊とお雪、一人だけ様子の違う若いお燕が加わって、若く未熟なくノ一は恐怖に目を引き攣らせた。ここは忍び屋敷。捕らえた敵を責める場はもちろん地下に造られてあり、地下牢なども用意される。

 普通に育った町娘のお燕にとっては、くノ一がくノ一を詮議する場をはじめて見る。忍びとすれば当然のことなのだが、お燕の顔色は青かった。
 着物の上から乳縄をかけられて後ろ手に縛り上げられた女は、地下に降ろされると全裸に剥かれ、泣き柱という二本の丸柱の間に立たされて、手足を開いた大の字に縛り直される。
 二本ある柱は外皮を剥いた太い丸太で、一人を別々に縛ることもできれば、こうして女にあられもない姿をさせることもできるもの。

 素っ裸にひん剥いたくノ一は、膝から下、肘から先はいくぶん陽に焼けていたのだが肌は白い。背中に浅い刀傷。脚や腕にも細かい傷がいくつかあったが、どれもが浅く、引っ掻いたぐらいのもの。百合花に斬られた浅い傷には晒し布があててあったが、剥がしてみると血はすでに止まっていた。
 中背で細身、乳房も小さく、それにしては下腹の翳りが黒々として、熟れた女であることを物語る。その毛むらの上の白い腹には孕み線が残されて、子を産んだことがあると見てとれた。
 女は敵意にぎらつく目で囲む六人を見据えている。剣では未熟であっても忍びを知り尽くしたくノ一であることはうかがえた。

 素っ裸の女を大の字に縛り上げると、まずお菊が無造作に女陰に指を入れて掻き回し、体の中に毒など隠していないことを確かめる。それは尻の穴もそうだった。舌を噛んで死ねないよう丸棒をくわえさせられて猿轡。前にも後ろにも指を入れられ、女はやや長い髪を振り乱し、くぐもった呻きを漏らしていた。
 女は黒髪を結わずに後ろでまとめた下げ髪だった。歳の頃なら二十七、八。五人と同じほどの歳であり、美しい部類に入る。若くして子を持ち、ゆえに忍びの技では未熟ということなのだろう。
 女の二穴を調べたお菊・・いいや白狐が、嵐に向かって何もないよと首を振った。嵐はうなずき、裸の女に歩み寄る。
「観念するんだね、おまえもくノ一なら、あがいたところでどうにもならないことぐらいはわかるだろう」
 しかし女は睨みつけたまま、ぷいと横を向いてしまう。

「ふん、まあいい、訊きたいことがいくつかある。おまえはおしろい般若の一味だね? ねぐらはどこだ? その数は?」
 声を出そうともしない女に、嵐は眉を上げて首をすくめ、それから仲間を見渡してちょっと笑い、そして言った。
「お菊、それからお涼」
 二人は、にやりと恐ろしげに笑ってうなずくと、それぞれが細く長い竹の棒を手に取った。

 それからのことをお燕はとても正視できない。白かった女体に見る間に惨い傷が浮き立った。背にも尻にも腿にも、腹にも胸にも乳房にまで、棒打ちの血腫れが浮いてくる。
 もがき叫ぶ悲鳴は女の声とは思えない。猿轡でくぐもって、さながら獣が吠えるような絶叫だった。
 激痛のあまり女は小便を垂れ流す。

「もういいだろう」
 ふたたび嵐が歩み出て、両方の大きな乳首に鋭い爪先を立ててコネ潰しながら言った。
「言いな。おしろい般若だね?」
「むむう・・殺せ・・」
 猿轡で言葉がはっきりしない。
「そうかい・・しょうのない女だよ。お涼、火箸を焼きな」
「うむ、女陰も乳も焼いてやろうか」
「顔もね。ふふふ、女には惨い責めさ」
 お雪がにやりとほくそ笑む。

 お燕は、ボロ布のようにされていく裸の女を囲む五人の一歩後ろにいて、胸を抱いて震えていた。顔色が血を失って土色だ。

 太い蝋燭の炎にあぶられ、先が真っ赤に焼けた火箸を手に、お涼が、まさに涼しい顔で歩み寄る。鉄が焼ける白い煙が立っていて、その灼熱が女の頬にそっと静かに寄せられた。
「むぅぅ! むむぅーっ! いっそ殺せーっ、殺してくれぇーっ!」
 女は頭を振って嫌がった。大の字に開いた脚の間からおびただしい小便をまき散らす。
「なら言うか!」
 火箸が寸前。お涼の声に江角の声が静かに重なる。
「無駄だね、こやつも忍びぞ。さね(クリトリス)でも焼いてやりな。そうすりゃ口も動くだろう」
「ふふふ、ああ、そうしよう。おい女、これが最後だ、言うか! おまえには子がいるだろう! 母なし子になるんだぞ!」
 焼けた火箸の先が下腹の毛に触れてチリチリと炎を上げた。
「うわぁぁーっ、言うぅ! 言うからぁーっ!」
 女は折れた。恐怖にガタガタ震えている。

 おしろい般若は、こうして三人・・いやお燕を襲った二人を含めて五人を失っても残り数は知れなかった。その都度銭で釣られて集められ、それからのねぐらもそれぞれ散って潜んでいると女は言った。嵐ら同様に諸流の入り混じったくノ一ばかりの集まりらしい。
 お涼が凄む。
「黒幕は! 糸を引くのは誰か!」
「知らん・・知らんのだ。お頭に動けと言われて我らは動く。お頭の居場所さえ我らは知らん、つなぎを待つだけ」
「お頭とは何者ぞ!」
「名は知らん、『耳なし』とつなぎの者が言っているのを聞いたことがある。あたしより一回りは上で、女のくせに六尺(およ百八十センチ)近い大女だ」

 それを聞いて江角が哀しそうに首を振った。
「耳なしとはね・・」
 皆が江角に目をやった。
「伊賀者だよ。名はお紋、あたしより四つ上でね、滅びた一派のくノ一さ。捕らえられて耳と乳首を切り落とされた・・体中を焼かれたそうだ。そのとき同じ一派の中忍の女房だったそうだが、あまりの醜さゆえに捨てられて、だから逆に大手を振って伊賀を去れた。あやつはもはや女の鬼さ」
 そう言って江角は女のもとへと歩み寄る。
「おいおまえ、そやつ体にも酷い傷があるだろう?」
「よくは知らん・・頬に火傷はあるけどね。白粉(おしろい)でごまかしてはいるけどさ」
「なるほどね、それでおしろい般若ってわけかい」
 お雪が言い、江角がちらと目をやって言う。
「お紋と知れたからには心してかからねば。もともと気が荒く、血に飢えた殺し屋だった。女だろうが童子だろうが、にたにた笑って平気で刻むさ。これでわかった、己がされたことを女たちにしてやって楽しんでいるんだろう。お紋は女陰も焼かれていると聞くからね」
 お菊が問うた。
「おまえは殺しに手を貸したのか?」
 女は殺っていないと懸命に首を振り、「かどわかすのが役目」と言った。

 重い無言が少し続き、江角が女の髪を引っつかんで上を向かせた。
「子がいるのか?」
「乳を吸わせたこともないね・・おいてきた」
「おいてきた?」
「大阪にいたのさ。喰えなくて茶屋で女中になった。そのうち商家の爺に囲われた。慰み者さ。子だけ奪われて捨てられた。あたしはおもちゃだったが娘は可愛い。いい歳をした爺でね、その歳でできた娘だから可愛いんだろうさ」
「おまえはいくつだ?」
「六」
 二十六・・それにしては老けて見える。
 お涼が言った。
「それで銭で動いたか?」
「もちろんそうさ、一人かどわかすごとに十両だよ、夢のような大金さ」
 そして嵐が、ため息を漏らしながら言った。
「もういい、牢に入れて匕首を渡してやりな。楽に死なせてやる、勝手に逝け」

 そのときだった。五人の陰に隠れて震えていたお燕が言った。
「待ってよ姉様・・ねえ待って」
 五人がお燕を見つめた。
 そしてお燕は、お涼が地べたに突き刺して手放した火箸を取り上げて、燃える蝋燭にかざしてふたたび焼くと、大の字に縛られたままの女のそばへと歩み寄る。
 お燕が可愛くてならないお雪が止めようとしたのだが、そのお雪に江角が手をかざしてさえぎった。何か考えがあるのだろうと江角は思う。

 素っ裸・・全身打ち痕だらけの女を見据えて、お燕は言った。
「あんた名は?」
「・・真知(まち)」
「お真知さんか・・」
 お燕は、下腹の黒い毛むらの中に焼けた火箸の先を突きつけた。
「な、何をする!」
「うるさい! お仕置するんだ!」
 一気に深く押し付けた。
 声を搾るような真知の悲鳴・・毛の中から肉の焦げる煙が上がった。
 たらたら小便を垂らす真知。
 お燕は言った。
「毛の中なら目立たない。髪を剃って尼になりな。御仏にすがり、あんたたちが殺した娘や女たちに生涯手を合わせて生きるんだ。死んじゃだめだ、二度と刀なんか持たせないからね」

 火箸を捨てて涙を溜めながら裸の真知に抱きすがるお燕。襲った賊の背や腰を撫でながら、お燕は囲む五人に向かって言った。
「姉様方、それでいいだろ? 庵主様に叩き直してもらうから許してあげて、お願いだから・・助けてあげて」
 真知が泣いた。
 それを聞いたお涼が、涙を流す真知に歩み寄って言う。
「いまの言葉を忘れるな。牢で舌でも噛んで死んでみな、そんときゃあたしが殴り殺すよ、わかったかい!」
 嵐が震えるお燕をそっと抱いてお雪に言った。
「手当してやりな、もういい」
「はいよ。でもお涼」
 お雪はふざけるように眉を上げてお涼を見た。
「何さ、その目?」
「死んだら殺すっておかしな話だ」
 目をぱちくりさせながらお雪が笑った。
「・・けっ、馬鹿だね・・言葉のアヤだよ。叩っ斬るよ・・ふふふ」

 お燕は強くなろうとした。生き血をかぶって震えながら、あたしだって如月夜叉だと思ったのかも知れなかった。
 嵐も江角も、ほかの皆も、たまらない気持ちになれていた。強さとは、ときとして許す器を持つことでもある。
 真知というくノ一は明らかに下っ端。殺したところでどうなるものでもなかっただろう。
 誰も口にはしなかったが、忍びとは雇われて動くもの。いずれにせよ銭。そう思うとやるせない。

 お涼とお菊の手で縛りが解かれ、崩れ落ちそうな裸の真知を両側から抱き支えると、お菊が言った。
「ここでは狭い、上へ連れてく。お燕」
「あ、はい?」
「湯を・・いや風呂の支度をしてやんな」
 お菊のやさしい声に、そのとき嵐に肩を抱かれていたお燕はぱっと笑い、元気になって一人先に梯子を登って行く。
 そのお燕に目をやって真知が言った。
「おえん・・?」
 お涼が言う。
「可愛い燕さ。燕みたいにちょろちょろ飛んでら。おい、真知とか言ったね」
「はい」
「人の情けを思い知れ」
「・・はい、きっと」

 真知から敵意が消えていた。お燕の力だと皆は思う。

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